LCCのリスク

カテゴリー交通

20161224日夜に北海道の玄関口である新千歳空港国際線ターミナルで、大雪のために足止めされていた中国人観光客約100人が抗議をし、うち数人が入場制限区域に無断立ち入りをし、警察ともみあいになるという事件が起きました。

札幌近郊は22日から約50年ぶりの大雪に見舞われ、航空、鉄道、道路の各交通網が麻痺した状態になっていました。そして、この中国人観光客は前日から空港で足止めとなっていたというのです。ただ、こうした飛行機の遅延は中国でも度々発生するものであり、これだけでは暴動に至るものとは思えません。今回中国人が暴動に至ったのは、一夜空港で搭乗を待っていたにもかかわらず、自分たちより後にきた団体が目の前を通り過ぎ先に搭乗していったことにあるようです。

中国人観光客の暴動があった12月24日の新千歳空港国際線ターミナル

それでは、なぜそのような不公平が発生してしまったのでしょうか?

事件の詳細については発表されていませんが、この観光客が選択していた航空会社がLCCLow-cost-carrier)ではなかったかと推察します。現在、札幌(新千歳)空港に乗り入れる中国語圏のLCCはスクート、春秋航空があります。まず、LCCは普及してきたとはいえ、まだまだ大手航空会社とのシェアとは比較になりません。そのため、一度トラブルが発生した場合、他の機材や乗組員への代用ということがなかなかできず、遅延や欠航のリスクがどうしても高くなるのです。事実、今回の大雪による欠航はその多くがLCCが占めていました。また、LCCは最も採算性の良い航路のみを運行し、その効率性から航空運賃を安く設定しているのですが、不採算路線をも運行する大手航空会社としてはおもしろくありません。そのため、LCCは大手航空会社とアライアンス提携はしていないことが多いのです。そうなると、天災による欠航が生じた場合、多くの航空機、職員を有するSTAR ALIENCE,SKY TEAMやONE WORLD加盟の大手航空会社の方が搭乗できなかった乗客を他の提携航空会社のフライトに誘導できる点で有利になります。

そこで、今回中国人観光客が不公平に取り扱われたのはLCCを選択していたからではないかと思われるのです。

ビジネスなど時間厳守の旅行である場合や、悪天候時にも確実な旅程を遂行されたい場合は大手航空会社に選択されることが賢明といえそうです。

 

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